こんにちは、セロリです。
ギフテッドを特定する方法として、みなさんが真っ先にイメージするのは知能検査(IQ)かもしれません。知能検査はあくまでもギフテッドを見つけ出す一つの方法に過ぎないのですが、教育現場で求められる能力を測るためにある程度信頼性があると考えられています。
知能検査にも色々ありますが、ネットやテレビなどでゲーム感覚で測るものは科学的根拠がありませんのでここでは考えないとして、
信頼できる検査方法の一つとして、アメリカではWISCが使われることが多いようです。
そして、このような信頼できる知能検査の結果からギフテッドが幾つかのレベルに分けられるという考え方があります。
レベルは単にIQだけで区切るものと、
IQに加え、成績などのアチーブメント、そして行動などの質的特性が考慮される区切りもあります。
以前からご紹介しているProfoundly Giftedの支援機関であるデイビソンインスティチュートでは、IQだけではなく質的特性や学校からのレポートなども考慮していますが、
IQ要件に限っていえば、Profoundly Giftedは、
IQが99.9パーセンタイル、標準偏差が少なくとも3つ以上離れていることとしています。
これはWISCでいえば標準偏差が15ですからIQ145以上に相当します。
(ギフテッドのレベルについてはQuoraの人気記事が参考になり、アメリカのギフテッド教育の一端も知ることができます。Dr. Rufの5 Levels of Gifted(2009年出版)を参考にしているようなのですが、Profoundly Giftedの発生頻度が25万人に1人というのは(私は本を読んでいませんが)言い切り過ぎかもしれないと感じています。Dr. Rufは2019年にブログ記事”Ruf Estimates of Levels of Giftedness
"の中で2万5千人〜25万人に1人と大きな幅を持たせて書いています。)
今回はそのPG支援のスペシャリストであるデイビソンの公式HPより、ギフテッドの特徴をご紹介します。PGに特化しているが故に、Profoundly Giftedに主眼を置いた記事です🍵
*****
『ギフテッドの特性・特徴』デイビソンインスティチュート
ギフテッド教育の経験がない人は、ギフテッドが目立つ理由は成績の良さやアチーブメントのためだと感じています。しかし実際に彼らに関わる仕事をしている人の多くは、彼らには独特なユーモアのセンスや質問の激しさ、授業中に席に座っていられないこと、同じような数学の問題を拒否するといった違いが見られることを知っています。
彼らに知能検査やアクセラレーションが必要かどうか決めるためには、まずその子がギフテッドの特性を持っているかどうかを知ることが大切です。彼らがどんな子供なのかをより理解するためにも役に立ちます。
ギフテッドネスとは?
ギフテッドネスは脳に基づく違いであり、この違いのためにProfoundly Gifted(PG)の生徒は定型児とは異なる知的、学問的、社会情緒的発達を経験しています。
ジム・デリスル博士(ギフテッド教育における著名な指導者)の言葉を借りれば、「ギフテッドネスとは、年齢相応の標準とは顕著に異なる複雑な形で世界を感知し理解する生来の能力」です (Understanding Your Gifted Child from the Inside Out, p8)。重要なのは、ギフテッドネスは必ずしも生徒のアチーブメント(成果)だけで分かるものではないということです。Highly Giftedでアンダーアチーバー(低達成)の子供を支援するときには、特に注意しなければなりません。
彼らは多様で多面的な才能と興味を持ったユニークな存在です。複数分野に精通している生徒もいますし、一つの科目に秀でた生徒もいます。ギフテッドを特定するにはギフテッドの検査と質的な観察(特徴及び行動)を組み合わせて行います。
ギフテッドの子供に共通した特徴
・同年齢よりも数年上の教材が理解できる。
・幼い頃から驚くほど情緒豊かで感受性が高い。
・好奇心が旺盛。
・ユニークな興味や話題に没頭する。
・独特な、又は大人びたユーモアのセンスを持つ。
・問題解決(訳註:Problem Solving)が創造的で、表現も想像力豊か。
・反復の必要がほとんどなく、素早く情報を吸収する。
・自己認識、社会的認識、そしてグローバルな問題を認識している。
NAGC(The National Association of Gifted Children)はギフテッドネスの特性のリストを紹介しています。もちろんギフテッドはそれぞれ個性的で、これらの特徴は混在していたり、二つだけ特に際立っていたり、またはどれも全く当てはまらないと感じることもあるかもしれません。
Profoundaly Gifted の子供の特徴とは
PGはIQと学力テストで99.9%のスコア、並外れて高い知的能力を有しています。
PGの特徴は:
・理解力の速さ
学習能力と情報処理能力が高く、常に精神的な刺激を必要とする。PGの生徒は定型児とは異なるペースで学習することが多く、ずっと先に進むことができ、関心分野に深く入り込む。
・直感的に基本を理解する
繰り返しの教材や暗記作業などの知的なチャレンジを感じない課題に取り組むのが苦手。アイディアやコンセプトをマスターするのに練習が少なくて済むことが多い。
・複雑になる傾向
学習していることの”全体像”を理解する必要がある。エンドレスで”なぜ?”を繰り返したり、(部分から全体へではなく)全体から部分へと学ぶことを好む場合がある。
・正確さを必要とする
ニュアンスを理解し、思考や表現に正確さを求める。質問には「それは場合による」と答えることが多く、質問の背景を広範に把握することなく決定的な判断が求められる多肢選択式の問題に苦戦することがある。
・期待度が高い
自分にも他人にも高い基準を求める傾向があり、それは時に完璧主義や非常に明確な正義感として現れる。そのために、他の人が作ったルールを理解したり同じ基準を持たない同い年の子供たちと交流する際に問題が生じることがある。
・興味の広がり
鮮やかな想像力や独特な興味のために、同年齢の子供と繋がりを持つのが難しい。PGは同じ興味を持つ年上の子供や大人を探したり、又は思考が柔軟で想像の世界に入り込める年下の子供と繋がることもある。
PGの子供たちは適正に見出されにくく、彼らに見合った教育機会が得られないことが、低達成や退学の原因にもなっています。調査によるとギフテッドの40%は学業不振に陥っていることが分かっています(Handbook of Gifted Education, p. 424).
デイビソンインスティチュートは、このような子供たちがギフテッドネスに関する国家内の議論の中で認識されるために存在し、彼らが自分の潜在能力をフルに発揮できるよう家族と直接連携しています。
*****以上です。いかがでしたでしょうか。
PGの子供たちがまず全体を理解してから部分的な理解へと進んでいくというところが、なるほどと思いました。直感的に本質を捉えることに長けていて、その後どんどん奥深くへと学び取っていくように感じます。
また友達関係について意外に感じたのが、興味分野が同じの年上や大人とばかり繋がるのではなく、柔軟な思考を持った想像性豊かな年下と繋がることがあるという部分。面白かったです。
🤖おまけ🤖
イースターの日曜の朝はスーパーで買ってきたバナナナッツローフケーキ🍌息子はバナナが嫌いなはずなのですが、珍しく買って欲しいと頼まれました。

バナナケーキ🐵といえば、作家 森村桂さんの『忘れんぼうのバナナケーキ』。ケーキ作りが得意だった桂さん。いつしかバナナケーキを焼いたときに紫色のスジが出なくなってしまったから、忘れんぼうなんだそうです。バナナケーキを食べる時は、無意識に紫のスジを探してしまいます😊
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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ギフテッドを特定する方法として、みなさんが真っ先にイメージするのは知能検査(IQ)かもしれません。知能検査はあくまでもギフテッドを見つけ出す一つの方法に過ぎないのですが、教育現場で求められる能力を測るためにある程度信頼性があると考えられています。
知能検査にも色々ありますが、ネットやテレビなどでゲーム感覚で測るものは科学的根拠がありませんのでここでは考えないとして、
信頼できる検査方法の一つとして、アメリカではWISCが使われることが多いようです。
そして、このような信頼できる知能検査の結果からギフテッドが幾つかのレベルに分けられるという考え方があります。
レベルは単にIQだけで区切るものと、
IQに加え、成績などのアチーブメント、そして行動などの質的特性が考慮される区切りもあります。
以前からご紹介しているProfoundly Giftedの支援機関であるデイビソンインスティチュートでは、IQだけではなく質的特性や学校からのレポートなども考慮していますが、
IQ要件に限っていえば、Profoundly Giftedは、
IQが99.9パーセンタイル、標準偏差が少なくとも3つ以上離れていることとしています。
これはWISCでいえば標準偏差が15ですからIQ145以上に相当します。
(ギフテッドのレベルについてはQuoraの人気記事が参考になり、アメリカのギフテッド教育の一端も知ることができます。Dr. Rufの5 Levels of Gifted(2009年出版)を参考にしているようなのですが、Profoundly Giftedの発生頻度が25万人に1人というのは(私は本を読んでいませんが)言い切り過ぎかもしれないと感じています。Dr. Rufは2019年にブログ記事”Ruf Estimates of Levels of Giftedness

今回はそのPG支援のスペシャリストであるデイビソンの公式HPより、ギフテッドの特徴をご紹介します。PGに特化しているが故に、Profoundly Giftedに主眼を置いた記事です🍵
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『ギフテッドの特性・特徴』デイビソンインスティチュート
ギフテッド教育の経験がない人は、ギフテッドが目立つ理由は成績の良さやアチーブメントのためだと感じています。しかし実際に彼らに関わる仕事をしている人の多くは、彼らには独特なユーモアのセンスや質問の激しさ、授業中に席に座っていられないこと、同じような数学の問題を拒否するといった違いが見られることを知っています。
彼らに知能検査やアクセラレーションが必要かどうか決めるためには、まずその子がギフテッドの特性を持っているかどうかを知ることが大切です。彼らがどんな子供なのかをより理解するためにも役に立ちます。
ギフテッドネスとは?
ギフテッドネスは脳に基づく違いであり、この違いのためにProfoundly Gifted(PG)の生徒は定型児とは異なる知的、学問的、社会情緒的発達を経験しています。
ジム・デリスル博士(ギフテッド教育における著名な指導者)の言葉を借りれば、「ギフテッドネスとは、年齢相応の標準とは顕著に異なる複雑な形で世界を感知し理解する生来の能力」です (Understanding Your Gifted Child from the Inside Out, p8)。重要なのは、ギフテッドネスは必ずしも生徒のアチーブメント(成果)だけで分かるものではないということです。Highly Giftedでアンダーアチーバー(低達成)の子供を支援するときには、特に注意しなければなりません。
彼らは多様で多面的な才能と興味を持ったユニークな存在です。複数分野に精通している生徒もいますし、一つの科目に秀でた生徒もいます。ギフテッドを特定するにはギフテッドの検査と質的な観察(特徴及び行動)を組み合わせて行います。
ギフテッドの子供に共通した特徴
・同年齢よりも数年上の教材が理解できる。
・幼い頃から驚くほど情緒豊かで感受性が高い。
・好奇心が旺盛。
・ユニークな興味や話題に没頭する。
・独特な、又は大人びたユーモアのセンスを持つ。
・問題解決(訳註:Problem Solving)が創造的で、表現も想像力豊か。
・反復の必要がほとんどなく、素早く情報を吸収する。
・自己認識、社会的認識、そしてグローバルな問題を認識している。
NAGC(The National Association of Gifted Children)はギフテッドネスの特性のリストを紹介しています。もちろんギフテッドはそれぞれ個性的で、これらの特徴は混在していたり、二つだけ特に際立っていたり、またはどれも全く当てはまらないと感じることもあるかもしれません。
Profoundaly Gifted の子供の特徴とは
PGはIQと学力テストで99.9%のスコア、並外れて高い知的能力を有しています。
PGの特徴は:
・理解力の速さ
学習能力と情報処理能力が高く、常に精神的な刺激を必要とする。PGの生徒は定型児とは異なるペースで学習することが多く、ずっと先に進むことができ、関心分野に深く入り込む。
・直感的に基本を理解する
繰り返しの教材や暗記作業などの知的なチャレンジを感じない課題に取り組むのが苦手。アイディアやコンセプトをマスターするのに練習が少なくて済むことが多い。
・複雑になる傾向
学習していることの”全体像”を理解する必要がある。エンドレスで”なぜ?”を繰り返したり、(部分から全体へではなく)全体から部分へと学ぶことを好む場合がある。
・正確さを必要とする
ニュアンスを理解し、思考や表現に正確さを求める。質問には「それは場合による」と答えることが多く、質問の背景を広範に把握することなく決定的な判断が求められる多肢選択式の問題に苦戦することがある。
・期待度が高い
自分にも他人にも高い基準を求める傾向があり、それは時に完璧主義や非常に明確な正義感として現れる。そのために、他の人が作ったルールを理解したり同じ基準を持たない同い年の子供たちと交流する際に問題が生じることがある。
・興味の広がり
鮮やかな想像力や独特な興味のために、同年齢の子供と繋がりを持つのが難しい。PGは同じ興味を持つ年上の子供や大人を探したり、又は思考が柔軟で想像の世界に入り込める年下の子供と繋がることもある。
PGの子供たちは適正に見出されにくく、彼らに見合った教育機会が得られないことが、低達成や退学の原因にもなっています。調査によるとギフテッドの40%は学業不振に陥っていることが分かっています(Handbook of Gifted Education, p. 424).
デイビソンインスティチュートは、このような子供たちがギフテッドネスに関する国家内の議論の中で認識されるために存在し、彼らが自分の潜在能力をフルに発揮できるよう家族と直接連携しています。
*****
PGの子供たちがまず全体を理解してから部分的な理解へと進んでいくというところが、なるほどと思いました。直感的に本質を捉えることに長けていて、その後どんどん奥深くへと学び取っていくように感じます。
また友達関係について意外に感じたのが、興味分野が同じの年上や大人とばかり繋がるのではなく、柔軟な思考を持った想像性豊かな年下と繋がることがあるという部分。面白かったです。
🤖おまけ🤖
イースターの日曜の朝はスーパーで買ってきたバナナナッツローフケーキ🍌息子はバナナが嫌いなはずなのですが、珍しく買って欲しいと頼まれました。

バナナケーキ🐵といえば、作家 森村桂さんの『忘れんぼうのバナナケーキ』。ケーキ作りが得意だった桂さん。いつしかバナナケーキを焼いたときに紫色のスジが出なくなってしまったから、忘れんぼうなんだそうです。バナナケーキを食べる時は、無意識に紫のスジを探してしまいます😊
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